この記事は「腸内環境改善|ヨーグルトで美肌に、そしてダイエット」からの続きです。
腸内環境を良くして、美肌になれて、健康的に痩せて そんな方法を紹介します。
私たちの健康のカギを握っている腸内細菌、その数は約1000兆個。物凄い数の菌が腸内にいるといわれています。
そんな中には、よく知られている乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌の他、食中毒を起こすウェルシュ菌、ディフィシル菌などの悪玉菌がいます。
「主治医が見つかる診療所」(2018年5月31日放送)では、簡単な”腸活”で、美肌、肥満解消、腸内環境アップの方法を紹介してくれました。
前記事では、腸内環境のチェック方法、ヨーグルトの損しない食べ方など紹介しました。
この後の記事では、新常識善玉菌を増やす習慣、楽チン美味しいズボラ腸活、腸内環境を良くする方法について詳しく紹介します。
◆ヨーグルトの効果をパワーアップする食べ方
ヨーグルト博士こと 東北大学名誉教授 食品科学 農学博士 斉藤忠夫先生、自宅に戻って、ある食べ方でヨーグルトをパワーアップしていくといいます。
その日の夕食はカレーでしたが、先生はカレーにヨーグルトを加えて食べていました。
カレーにヨーグルトを入れる効果は、味がまろやかになり良くなるだけではありません。先生曰く、
「カレーの熱を使ってホットヨーグルトを作る、ということです。」
ヨーグルトは温めると、乳酸菌が活性化し、健康効果が上がるんだそうです。
温度は40℃程度が限度、50℃を超えたら乳酸菌が死んでしまうと言います。
温かい食べ物にヨーグルトを後のせ、乳酸菌が活発になるのはおよそ40℃、覚えておいて下さい。
ヨーグルトは肉との相性もばっちりです。ハンバーグにかけたり、ミートソースに合わせてみたり、色々なものにかけて試してみてはいかがでしょう。
さらに、番組主治医等からも、ヨーグルトのおすすめの食べ方を教えてもらいました。
◆自分に最適なヨーグルトの種類の探し方
秋津医院 院長 循環器内科医師 秋津嘉男先生より、
「ヨーグルトには、市販されてる物でも色んな種類があり、迷うようなんですが、それぞれの人の腸は、腸内細菌のパターンが違ってるんです。」
腸内環境を改善してくれるヨーグルト、ある方法によって、より自分に合うものを見つけられるというのです。
秋津先生流、自分に合うヨーグルトの選び方とは、
「 ある一つのメーカーのヨーグルトを決めて、2週間連続で食べてみる。2週間食べてみて、うんちの具合がすごく快適でうんちがうんち臭くなければ、その人の腸にすごく合っているということなんです。」
◆ヨーグルト菌|何種類か混ぜる、エサをやる
日本薬科大学学長 漢方 医師 丁宗鐵先生より、
「腸に良い善玉菌というのは、組み合わせも意外と大事なんです。
ヨーグルトの乳酸菌ばかりでなく、同時に酵母菌、納豆菌、麹などですね、こういうものを複数取るといいんです。
善玉菌というのは比較的弱いんです。いろんな菌が複数あると、お互いに助け合って腸内の定着率も上がると言われています。」
例えば朝食で、納豆と一緒にヨーグルトを摂ったり、麹菌の甘酒とヨーグルトを合わせた飲み物を作ったりして、複数の菌を取ると、善玉菌の働きがアップするそうです。
そしがや大蔵クリニック院長 内科・リウマチ科 医師 中山久徳先生からは、
「菌というものは生き物ですから、生き物には何が必要か、それは餌が必要なんです。
腸に入った善玉菌が増えていくように餌を増やしてあげようということです。例えば善玉菌のエサになるのはオリゴ糖なんです。
今は、オリゴ糖単独で、ちょっと加えれば摂れるものを売ってますんで、朝忙しい時にも、簡単に善玉菌のエサも一緒に摂ることができます。」
最近スーパーなどで売っているオリゴ糖は善玉菌のエサになるんだそうです。
◆リンゴホットヨーグルト
さらに秋津先生 おすすめは、善玉菌がパワーアップする”リンゴホットヨーグルト”です。作り方はとても簡単です。
リンゴを一口大にサクッと切って、電子レンジで温めます。温める程度は700ワットの場合30秒程度、指先で触って、暑いけれど触っていられるくらいの温度です。
温めたリンゴとヨーグルトを合わせて、かき混ぜます。かき混ぜることによって全体の温度が40℃弱になります。
こうすることによって、リンゴに一回火が通るから繊維が柔らかくなって、吸収が良くなります。さらにりんごのオリゴ糖が乳酸菌の餌になります。
ヨーグルトの乳臭さが苦手な人でも、リンゴの香りで美味しくいただけます。
スタジオの皆さんも試食では、アップルパイ的で食べやすいのと、簡単に作れ、リンゴが古くなってきて、サクサク感がなくなってきたものでも使えるので良いとのことで好評でした。
◆腸内環境チェッククイズ
第1問: 腸内環境を改善するのにおすすめなのはどっち
A:甘いもの、B:辛いもの
正解はB:辛いもの、でした。
丁先生によると、
「辛いものの代表はスパイスです。スパイスは腸の動きが非常に活発になって、 腸内環境が良くなってきます。
逆に、甘いものは糖質なので、すぐに消化吸収されてしまいます。だから腸が活発に消化吸収する必要がなくなってしまうんです。結果的に腸が怠けてしまい、自然に腸内環境は悪くなっていきます。
カレー、生姜、七味唐辛子などスパイス類は腸にとって良いと思います。おすすめです。」
ナグモクリニック 総院長 乳腺外科・形成外科 医師 南雲吉則先生、
「腸にとってベストコンビネーションは、きのこと辛味です。
中国に火鍋というものがあります。
きのこの中のベータグルカンと唐辛子の中のカプサイシン、この両方がマッチして、とても腸の中の動きが良くなります。
高石内科胃腸科 内視鏡センター長 消化器内科 医師 森一博先生、
「すごく辛いものを食べると、うんちする時、肛門とか痛くなるじゃないですか、あそこまでいっちゃうと駄目です。ほどほどがおすすめです。」
丁先生
「スパイスを食べ過ぎて下痢をする、そういう場合は、唐辛子だけをたくさん食べている可能性があります。スパイスはハーモニー、バランスが大切です。」
第2問 :腸内環境が良い時に出るのは
A: 浮くうんち、B: 沈むうんち
正解は、A: 浮くうんちでした。
理化学研究所 腸内細菌研究 辨野義己農学博士
「うんちは腸内環境を表すひとつの便りです。
うんちの中に食物繊維が入ってくると、空気も含まれます。よって食物繊維が多ければ多いほど、うんちは浮くことになります。
なるべく匂いが少なく 浮くうんち、これが理想です。
肉が好きな人でも、肉は1で野菜が3食べるというのが良いです。」
続いて、料理嫌いの管理栄養士が考えた、決して頑張らないズボラ腸活は
「腸内環境改善|ズボラ腸活1か月で、7kgのダイエット」に続きます。