腸内環境を良くして、美肌になれて、健康的に痩せて そんな方法を紹介します。
私たちの健康のカギを握っている腸内細菌、その数はどのくらいだと思いますか。
正解は約1000兆個。それだけの数の腸内細菌がいるといわれています。
そんな中には、よく知られている乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌の他、食中毒を起こすウェルシュ菌、ディフィシル菌などの悪玉菌がいます。
「主治医が見つかる診療所」(2018年5月31日放送)では、簡単な”腸活”で、美肌、肥満解消、腸内環境アップの方法を紹介してくれました。
ヨーグルトの損しない食べ方、新常識善玉菌を増やす習慣、楽チン美味しいズボラ腸活、腸内環境を良くする方法について詳しく紹介します。
◆腸内環境を良くしてガンリスク減少
最新の研究で注目されているのか超悪玉菌。
超悪玉菌とは何なのか、 世界的権威の理化学研究所 特別研究員 辨野義己 農学博士に 聞きました。
「超悪玉菌というのは最悪の菌です。正式には毒素産生フラジリス菌と言います。」
最悪の腸内細菌 毒素産生フラジリス菌 一体どんな悪さをするのでしょうか。
「粘膜に傷をつけて炎症を起こし、ガン化させて、大腸がんリスクを上げる菌の1つなんです。」
超悪玉菌は腸の粘膜を傷つけて、ガン化させる危険があると言われ、これが近年増加傾向にある大腸がんを発生させる大きな原因である、と言われているのです。
「私たちの研究結果では400人中1割、大体40人前後の人たちが、その超悪玉菌を持っています。日本人全人口の1割ですから1000万人ぐらいの方が腸内に持っている可能性があります。」
大腸がんの大きなリスクとなる超悪玉菌 やっつける方法はないのでしょうか。
「 腸内環境を良くするということが一番大事でしょうね そのためには善玉菌を増やすことです。」
そうです、腸の中の善玉菌を増やせば、超悪玉菌をやっつけてくれ、腸内環境がどんどん良くなっていき、結果的にガンの予防にもつながるのでするのです。
◆腸内環境チェック項目
まずは腸内環境に関する質問に幾つ該当するかチェックします。
Q1: 便秘や下痢が多い
Q2: 便の色が黒っぽいことが多い
Q3: 排便の時間が3分以上かかる
Q4: 肌荒れや吹き出物が多い
Q5: おならが臭いと言われる
Q6: 運動不足だと思う
Q7: 肉が大好き
Q8: 野菜をあまり食べない
Q9: タバコを吸う
Q10: お酒をたくさん飲む
このチェック、10項目中、4項目以上当てはまると、腸内環境が悪い可能性があるというのです。
辨野義己先生によると、
「10項目中4項目以上はイエローカードです。腸の中に悪玉菌がたくさんいて腸内環境が悪い可能性があります。
さらに6個以上ある方はレッドカードです。劣悪な腸内環境になっている可能性が高いと考えられます。改善されないと、ゆくゆくはとんでもないことになるかもしれません。」
6個以上ある方は、すでに腸内で炎症が起こっているかもしれないと、先生は言います。
でもご安心ください。危険な悪玉菌をやっつけて腸内環境を改善するとっておきの方法を紹介します。
◆腸内環境を良くするヨーグルト
腸内環境を良くするための最新極意 まずはヨーグルトからです。
今やヨーグルト市場は4000億円規模です。これはどういうことかというと、各家庭の冷蔵庫を開けると、必ず一個以上はヨーグルトが入っている計算になるとのことです。
ところで皆さんヨーグルトは普段どんなふうに食べていますか。
皆さんヨーグルトはそれぞれ工夫して食べておられるようですが、冷蔵庫から出してすぐに食べていませんか。
実はその食べ方はもったいないんです。
今回は、ヨーグルト博士が教えてくれる損をしないヨーグルトの食べ方を大公開します。
ヨーグルトの選び方、食べるタイミング、乳酸菌を増やす保存法、ヨーグルトを使ったレシピなどお教えします。
ヨーグルト研究のスペシャリストを訪ねました。
ヨーグルト博士こと 東北大学名誉教授 食品科学 斉藤忠夫農学博士です。
ヨーグルトの乳酸菌などが人間に与える効果などについて、40年以上研究、さらに日本酪農科学会の会長を務めるなど、ヨーグルトだけでなく牛乳やチーズといった乳製品研究のスペシャリストなのです。
「腸内のことを考えると、ヨーグルトが最も優れている食品と考えられます。特別にダイエットしなくても、普段ヨーグルトを食べているだけで、十分なダイエット効果が得られると考えられます。」
斉藤先生自身も数年前までは体重が84kgもあったのだそうです。しかしヨーグルトなどの乳製品で腸内環境を改善したところ、半年で何と70kgまで14kgの減量に成功したそうです。
◆ヨーグルトはなぜ腸に良いのか
さらに、先生はお腹を壊し下痢をしたり、便秘をしたりしたという記憶があまりないと言われます。
毎日食べているヨーグルトのおかげか、下痢や便秘とは無縁だという斉藤先生です。
「そもそも、なぜヨーグルトは腸にいいんですか?」
「一つは乳酸菌自体の働きです。悪玉菌の数が減少してきて、善玉菌と悪玉菌のバランスが取れます。」
乳酸菌が腸に届くと、善玉菌が増えて悪玉菌が減り、腸内環境が良くなって、下痢や便秘を防いでくれます。
さらに、肥満が解消されてスタイルが良くなったり、美肌効果も期待できると言うのです。
斉藤先生の腸内細菌の検査結果を伺ったところ、善玉菌が多く、下痢や便秘になりにくい腸内環境だったそうです。
◆ヨーグルトの選び方
そんなヨーグルト 先生が教えてくれる最新極意、 まずは選び方です。
ヨーグルトは種類がたくさんあってどれを選べばいいのか迷ってしまいます。
「先生どのヨーグルトを選べば良いのか、教えてください。」
「効果はどのヨーグルトでも期待できます。」
ヨーグルトの定義:1ml、1g中に1000万個以上、生きた乳酸菌がいるということです。
日本で販売されているヨーグルトには、いくつかの決まりがあります。
その一つが乳酸菌の数、厚生労働省 乳等省令によって、発酵乳は1mlあたり、乳酸菌数または酵母数が1000万個以上ではなくてはならないと決められているのです。
どの状態で数えても1000万個以上いるということは、実際にはその10倍、100倍、1000倍の菌が含まれた状態でヨーグルトは市販されています。
つまり国内で販売されているどのヨーグルトを選んでも、乳酸菌の効果は期待できるということなのです。
◆ヨーグルト食べるタイミング
ヨーグルト博士の最新極意、続いてはヨーグルト食べるタイミングです。
ヨーグルトを食べるタイミングは、食前がいいと思いますか、食後がいいと思いますか。
先生の答えは、
「 一匹でも多くの乳酸菌を取りたいのであれば、食後に召し上がってください。」
ヨーグルト博士のおすすめは食後でした。そこにはちょっと意外な理由があります。
「空きっ腹だと胃酸の効果が強いので、乳酸菌などの菌が死にやすいからです。」
ヨーグルト博士によれば、食前にヨーグルトを食べるのはもったいないというのです。
胃に何もない状態でヨーグルトを食べると、胃酸で多くの乳酸菌が死んでしまう可能性があるというのです。
逆に、食後にヨーグルトを食べた場合には、すでに食べたもので胃酸が薄まっているため、乳酸菌が生きたまま腸まで届きやすいということなのです。
◆ヨーグルトの乳酸菌を増やす保存方法
ヨーグルト博士が教える極意、続いては乳酸菌を増やす保存方法です。
ヨーグルトは冷蔵庫で保存。、実はこれはもったいないことなのです。
取材が終わり、帰宅する時、先生が大学の冷蔵庫からヨーグルトを取り出し、研究室のテーブルに置きましたました。そしてそのまま帰るというのです。
「冷蔵庫の中に置いておくと、乳酸菌が増えないんです。室温に置いておくと乳酸菌は増えます。」
ヨーグルトを保存する時、冷蔵庫の中だと寒いので、乳酸菌は増えません。
朝ヨーグルトを食べるなら、前日の夜に冷蔵庫にから出して、常温で置いておくと、乳酸菌が増えるというのです。
食べかけのヨーグルトの場合は、ラップなどでしっかり密封し、雑菌が入らないようにしておくことが大切です。
続いての最新極意は、ヨーグルト博士のお勧めレシピです。
「腸内環境改善|ヨーグルト効果アップ、腸内環境チェッククイズ」に続きます。