天ぷらを美味しいと思うのはそのサクサク感です。口に入れてベットリしていたら、美味しさ半減です。
揚げたての天ぷらをサクサクに揚げる方法、さらに時間がたってベットリした天ぷらを食べるときにサクサク感を復活させる方法など紹介します。
天ぷらをサクサクに揚げる方法
天ぷらは人気料理で、家族も喜んで食べてくれるのですが、家庭でいざ作ろうとなると、なかなかお店のようなサクサクに揚げた美味しさを実現出来ない、という方も多いと思います。
天ぷらの衣の混ぜ方
これは天ぷらの衣の作り方に間違いがある場合が多いのです。
衣になる小麦粉に水を加えて混ぜるのですが、この時均一に綺麗な小麦粉のペーストを作ろうとして混ぜすぎてしまう場合が多いのです。
小麦粉に水を加えて混ぜすぎてしまうと、小麦粉の中のグルテンというタンパク質が出てきて、小麦粉に粘りが出てしまい、揚げてもサクッと揚がることがありません。
生地を作る段階で激しく混ぜ合わせることを避けなければなりません。
泡立て器のような器具で強く混ぜるのでなく、ボールの中に先に冷水を入れておき、小麦粉をザルなどを通して落とし、菜箸を2本から4本程度使い、小麦粉のダマ玉があっても構わないので切るように手早く混ぜることが重要です。
小さなダマまで綺麗に潰してしまおうとしてはいけません。
天ぷらの衣に片栗粉や米粉を添加してみる
天ぷらの衣は100%小麦粉である必要はありません。
小麦粉に片栗粉や米粉を少量添加することによって、サクサクの状態を長く保つことができるようになります。
その量は小麦粉の1/4から1/5程度です。
これ以上入れすぎると揚げたての天ぷらの衣がサクサクどころか硬くなりすぎ、さらに冷えるとせんべいのようにカリカリの状態になってしまいます。
天ぷらの衣に炭酸水を使う
天ぷらの衣に炭酸水を使うという方法もサクサクに揚げるのに有効です。
衣に炭酸水を使うと、天ぷらを揚げる時、炭酸ガスが発生します。
衣の中の水分が気化して出てくる他に、炭酸ガスの通り道も作られるので、衣や食材の水分を素早く蒸発させる効果があります。
水分を素早く蒸発させると、天ぷらの中に残る水分が少なくなり、残留水分による衣のべたつきを防ぎ、サクサクの状態を長く維持することができます。
ここで使う炭酸は、スーパーなどで売っている強炭酸を使用してください 。微炭酸ではほとんど効果がありません。
ビールを使うという手もありますが 、飲み残しの気の抜けたビールでは効果がないので、高くつくことになります。
その他、衣にアルコールを添加するとサクサク感が増すという報告もあるようです。こちらのサイトで報告されています。
天ぷらを揚げる温度の調整
早く火が通る大抵の食材は180℃程度で揚げれば良いのですが、かぼちゃ・さつまいもなどの根菜類は火が通りにくいので最初は160℃~170℃で、芯まで火が通るよう、ゆっくりと揚げ始めます。
中まで火が通ったかどうかは竹串で刺してみると判断できます。
竹串がすっと通ったらOKで、その後油の温度を180℃に上げ、カラッとさせてから取り出します。
油の温度の目安はこちらのサイトで分かり易く説明されています。
近年、油の温度が測れるはデジタル温度計で1000円もしないものも販売されています。
一度冷えてベタッとした天ぷらをサクサクにする方法
前日揚げた天ぷらの残りを翌日食べたり、スーパーで買ってきた冷えた天ぷらを食べる場合、サクサク感を復活させる方法です。
霧吹きとオーブントースターを使う
冷えた 天ぷらの全面に、水をまんべんなく吹きかけます。霧吹きを使うと良いでしょう。
霧を吹きかけた天ぷらをオーブントースターに入れます。数分間、焦げないよう注意して加熱すると出来上がります。
この方法はパン粉がついたコロッケのようなものでも有効です。
水に付けて揚げなおす
天ぷらを丸ごとボールの水に一瞬漬けます。
すぐ水から取り出して、 キッチンペーパーなどでよく水気を切ります。
水滴が残っていると、揚げている最中に水が突沸して油が飛び散るので注意が必要です。
その後 160~170℃程度の低温で揚げて出来上がりです。天ぷらのサクサク感がよみがえります。