この記事は「睡眠改善|疲れにくい体を作る最強食材レモン」からの続きです。
名医のTHE太鼓判!(2018年6月25日放送)では、最強の睡眠を教えますということで、隠れ疲労、イビキ、睡眠時無呼吸症候群などを改善する方法を紹介してくれました。
前記事では、イビキや睡眠時無呼吸症候群の例を取り上げ、それらを改善する方法、疲れにくい体を作る最強食材レモン、それを食べているレモン農家の人が、どれだけ疲労度が少ないか、普段食べているレシピなどを紹介しました。
この記事では、非常に質の悪い睡眠をとっていた、ザ・ブングル 加藤さんの睡眠を良質の睡眠に変える方法を紹介しています。
<この記事の目次>
◆睡眠の質が非常に悪いとは
疲れと睡眠について、さらに深刻な悩みを持つゲストがいました。ザ・ブングル 加藤さんです。
午前8時、一番疲れが取れている時間です。
加藤さんの、寝起きすぐの疲労度年齢を検査してみました。43歳の加藤さんの心拍の変動を解析して、疲労の年齢を測ってみると、55歳と出ました。寝起きにも関わらず疲れていました。
さらに、 日々の疲れが分かる別の検査を 行いました。
唾液ヘルペスウイルス疲労度検査、これは最近の疲労と、慢性的な疲労が分かる唾液検査で、唾液に含まれるウイルスの量で、体に溜まった疲れを測る仕組みです。
梶原先生からの結果報告によると、
「これですね、最近の疲労とそれから慢性的な疲労を調べることができる検査です。
数値が高ければ高いほど要注意ってことなんですが、最近の疲労は非常に低かったです。仕事も少なく、家でゆっくりされてたせいだと思います。
ところが慢性的な疲労は 要注意のゾーンにありました。睡眠が悪い、睡眠の質が悪いという証拠です。」
睡眠の質が悪いとは、実は、多くの人も気づかぬうちに行っている、あることが原因だといいます。
ある日の 加藤さんの生活を覗いてみると、平日の昼間からゴロゴロしています。確かに暇そうですが、ストレスはなさそうに見えます。
奥さんに聞いてみると、
「 夜は結構怒って、寝言を言ったりします。」
寝言で怒る。本人は何も覚えていないようです。
加藤さんの睡眠を分析してみると、
睡眠は大きく分けて、一番睡眠が深いノンレム睡眠、次に深いレム睡眠、 一番浅い睡眠の覚醒と言う3段階に分けられます。
加藤さんの睡眠時間は7時間ですが、測定器によると、実際に眠れたのは覚醒を除いた5時間といえます。
睡眠中に11回も覚醒していることが分かりました。
「寝言は、レム睡眠の時に起こると言われてます。その時にいっぱい喋ってるって言うことは、全体的に深い睡眠が取れてないということです。」
◆深い良い睡眠がとれる方法は入浴法にあり
では、どうすれば深い良い睡眠が取れるのでしょうか。
アドバイスを求めてやってきたのは、日本初の睡眠コンサルティング会社、ニューロスペースの小林孝徳社長のところです。
ニューロスペースには三井不動産、全日空、JR東日本などおよそ1万人ほどの睡眠を改善してきた実績があります。
実は今、社員の睡眠を重視する会社が増えています。
ニューロスペースは医療機関と連携をとり、科学的に分析、睡眠改善のアドバイスを行っています。
小林代表はこう語ります。
「睡眠というのは実は技術なんです。やっぱりその睡眠の技術を知ってるか、知ってないかで相当人生に差がつきます。」
一万人のビッグデータを見てきた小林社長があげた睡眠のポイントは、
「お風呂の入り方になります。お風呂の入り方、お風呂の温度としては、大体38℃から40℃未満ぐらいで入るのが理想です。」
お湯に浸かる時間は、10分から15分くらいがオススメだとのことです。
良い睡眠と入浴はどのような関係なのでしょうか、睡眠専門医 白濱龍太郎先生によると、
「適温で風呂に入ることによって、実はその体の奥深くの体温、深部体温って言うんですけれども、深部体温が一度きちっと上がりますね。
深部体温がなぜ睡眠に関係するかというと、 深部体温が下がってくるタイミングですね、その時に眠気は出てくるんですね。」
人間は体温が下がると眠くなります。つまりお風呂に入り、体温を意識的に上げ、低い温度になるタイミングを作ることで、眠気が起こり寝つきが良くなるというのです。
「 お風呂は睡眠のどれくらい前に入るのがベストなんですか・」
「大体1時間から2時間ぐらいです。それくらいに一旦体温を上げて、そっから体温が下がる力を使って眠りに入ってたらいいです。」
「子供は、大人より、ぬるい温度の方がいいです。」
◆入浴法を改善した結果は
加藤さんの入浴は、43℃の熱いお湯に浸かった直後に、水のシャワーを浴びる。 そして再びお湯につかるという方法でした。
この方法実は多くの人が行なっている入浴法なのです。街中できいても、
「42摂氏温度ぐらいのお湯に入った後、冷たいシャワーで髪の毛を洗います。」
「43とか44°ぐらいに設定して入ってます。」
という人が少なくありませんでした。
熱い風呂と水風呂の往復は最悪だと言います。
暑い寒いの繰り返しで、体温が一定にならない。さらに、血圧が乱高下するためリラックスどころか、疲れが増して眠れなくなるのです。
梶本先生によると、
「実はですね、この脳の中枢が一生懸命働いて、心拍とか呼吸とか体温を調節に疲れた時に、敢えて脳が疲れたという風に判断させずに、体が疲れたという風に誤解させることによって、これ以上体を使って脳の自律神経を疲弊させることをやめさせようという防御反応になるのです。
これをいわゆる脳疲労といいます。疲れているのは体ではなく脳だったということです。
体自体が感じる疲労というのは、他の疲労なんだということなんですが、この脳疲労を解決する方法は唯一、睡眠しかないということなんです。」
そこで、加藤さん、よく眠れるお風呂の入り方を実践してみました。
適温は38℃から40℃、眠る1時間前に、10分から15分入るのが理想だといいます。
加藤さん、一週間この方法を実践してみました。
すると、寝言は減ったようです。疲労度年齢を測定してみると、1週間前は55歳だったのに対し、今回は28歳、実年齢より15歳若い結果でした。
しかしこの方法、シャワー派の人はどうすれば良いのでしょうか。
「シャワーだけの人はですね。少し熱めのシャワーを首の後ろの部分、ここに1分間当ててください。
首の辺りというのは、太い血管がたくさん走ってますので、ある程度効率よく、その部分を温めることによって、眠りが安定するんです。」
この入浴法を実践した加藤さん、梶原先生の診断では、かなり睡眠の質が良くなったようです。
「加藤さんは以前、深い睡眠、このノンレムの深い時というのは自律神経が一番休まる時なんですが、このノンレム睡眠が非常に少なく、時間も短かかったんですね。
お風呂に入り方を変えてもらった後はですね、ノンレム睡眠の深いステージ、一番自律神経が回復しやすい時間、これがですね、かなり長くなって、かなり改善したということが言えますね。」
正しい入浴法で深部体温を上げ、深部体温が下がる時眠くなることを利用して、深い睡眠を得る。
実践してみる価値があります。