まずはこの動画をご覧ください。42歳のマニエルさんは最高体重なんと597kgでギネス世界記録にも登録されました(You Tubeより)。
マニエルさんはメキシコで生まれ、生まれた時は普通の体重(3400g)でした。その後、肥満気味ではありましたが、順調に成長し、メキシコで128kgになっていました。
少し太り気味ではありましたが、とびきり肥満というわけではありませんでした。
その後、仕事の関係で、アメリカへ行き、アメリカで生活しだしてから、どんどん太りました。
一日中座っていいる仕事で、移動は車だったのでカロリーの消費が少ないのに、アメリカのファストフードをたくさん食べるようになり、どんどん体重が増えていったのです。
これではいけないと、メキシコに戻ってきても体重の増加は止まることなく、ついには数年で500kgを超える体重になってしまいました。
地元のテレビ局に取り上げられると、世界中で話題になり、治療したいという研究者もたくさん現れました。
ゾーンダイエットで180kg以上原料に成功
結局、アメリカの生化学者であるバリー・シアーズ博士が開発した「ゾーンダイエット」という方法を取り入れてダイエットに挑戦したそうです。
結果は、9か月で180kg近いダイエットに成功、その後さらにダイエットし、ギネスのダイエット記録にも載りました。
残念ながら、マニエルさんは48歳で亡くなったそうです。
200kg以上ダイエットしてもまだ体重300kg以上あり、歩くこともできず、寝たきりで、遂には不整脈で亡くなったのだそうです。
◆「ゾーンダイエット」とは
①1日の摂取カロリーを炭水化物:タンパク質:脂質を、4:3:3の割合で摂る。
②朝食は起床後1時間以内に摂り、以降5時間以内毎に食事をする。
の2点を守って生活します。
これだけで、「健康的に痩せることができる」とシアーズ博士は言っています。
①については、例えば、成人男性で1日約2000kcal 程度必要ならば
炭水化物:タンパク質:脂質=800kcal:600kcal:600kcalの割合で摂ることになります。
そして、ここでの炭水化物はパンやお米などからよりも、野菜や果物の炭水化物を摂ることを勧めています。
野菜や果物には食物繊維が含まれていて、その食物繊維が炭水化物の消化吸収を抑制するため、食後の血糖値が急激に上がりにくくなるためと考えられます。
血糖値が高くなると、すい臓からインスリンが分泌され、糖分を中性脂肪として脂肪細胞に取り込もうとします。
タンパク質や脂質に特に制限はありません。
②の食事の間隔5時間以内にするのも、血糖値の急激な上昇を防ぐためです。朝7時に朝食、12時に昼食、17時に夕食、22時に夜食をそれぞれ500kcalづつ4回、合計2000kcalを摂ります。
体重が500kgを超えた人の基礎代謝(生きているだけで必要なエネルギー量)は2000kcalより高いと思われるので、実際はもっと1日のカロリーを高く設定して行ったと考えられます。
ゾーンダイエット:日本で人気のダイエット法との共通点
「ゾーンダイエット」は、日本ではあまり広まっていませんが、「糖質制限ダイエット」、「フルーツダイエット」、「低インシュリンダイエット」など、似たようなダイエット方法はすでに存在しています。
パンやお米などの炭水化物をやめて、果物にするのは「糖質制限ダイエット」、「フルーツダイエット」などと共通します。
食事の間隔5時間以内にして、血糖値の急激な上昇を防ぐ方法は、血糖値の急激な上昇を防ぐため、食材の血糖値の上がりやすさを数値化したGI値を意識して食材や食べる順序を決める「低インシュリンダイエット」と意識している点は同じと考えられます。
「糖質制限ダイエット」で糖質を制限しすぎて、極端な低血糖になってしまうのは問題ですが、その他の「フルーツダイエット」、「低インシュリンダイエット」は健康的なダイエット方法です。
「ゾーンダイエット」の方法も取り入れながら、それぞれの人に適したダイエット方法を考案すれば、メタボリックシンドロームも2019克服しやすいと考えられます。