あさりは同じ二枚貝でもハマグリに比べるとビタミンAが4倍近く多く、ビタミンB12も2倍近く含んでいて栄養価が高い上、値段が格段に安いので庶民向きの食材といえます。
縄文時代の貝塚には直径100mもあるような大きなものもあり、タンパク質源、ビタミン源としていかに貝が食べられていたかが想像できます。
潮干狩りでも有名なあさりは(たまにハマグリもとれますが、ほとんどあさりです)、縄文時代から私たちには馴染みの深い海産物です。
あさりは日本ならどこの砂浜にも生息しています。東アジアの海岸一帯にいるそうです。
砂浜があるほとんどの海岸で、春になると、良く成長したあさりを潮干狩りで取ることができます。
あさりのビタミンB12は貧血に良い
あさりには、食品100g当たりのビタミンB12の含有量が50μg(マイクログラム、ミリグラムの1/1000)以上含まれています。
成人男子ビタミンB12の推奨量は2.4μgといわれているので、かなり多いといえます。
ビタミンB12は骨髄での赤血球の形成に関与し、悪性の貧血を防ぐ効果があります。
アサリをたくさん食べてビタミンB12を摂り過ぎても、ビタミンB12は尿の中にすぐ排出されるので、副作用はないといわれています。
あさりのベタイン、タウリンは肝機能を高めます
あさりには、肝機能を高める効果があります。
あさりにはベタイン、タウリンというアミノ酸が含まれています。
ベタインは肝臓でのホモシステインという中間物質の代謝を助けます。
ホモシステインは心臓や血管系の病気の原因となるといわれている物質で、コレステロールよりその影響が大きいのではないかといわれています。
ホモシステインが肝臓で代謝されないで、濃度が高い状態が続くと、動脈疾患、認知機能の低下、老年性骨粗鬆症など、多くの疾患の発現にも関係していることがわかってきました。
さらに、ベタインには、胆汁の分泌促して、コレステロール値を下げる効果もあるといわれています。
一方、タウリンにはホメオスタシスという作用があるといわれています。
ホメオスタシスとは身体や細胞を正常な状態に戻そうとする作用で、血中のコレステロール、血糖値を低下させ正常にしたり、肝臓の解毒機能を向上させると言われています。
アサリのタウリンは二日酔いに効く
あさりのタウリンには肝機能の強化とともに、二日酔いの改善にも効果があります。
お酒を飲んで、アルコールが体内に入ると、アルコールは酸化されて、一度、肝臓内でアセトアルデヒドという中間物質に分解され、さらに酵素によって再び分解され、酢酸と水になり排出されます。
この分解作業は肝臓にとって大きな負担で、お酒を飲み過ぎた時は、アルコールを全部無害化するまでには時間がかかります。
分解作業の途中物質アセトアルデヒドは有害で血液に乗って、脳に達すると、頭痛を引き起こすなど、二日酔いの元になります。
そこで、アサリに含まれるタウリンを摂取すると、タウリンがアルコール分解酵素の働きを助けることで、アルコールの分解を早め、肝臓への負担を軽くしてくれます。
このため、二日酔いの時にはアサリのみそ汁が効くといわれ、昔から食べられています。
5分でできるあさりの砂出し
砂出しが面倒であさり料理をしない人、必見です。
これならもっと頻繁にあさり料理食べられます。
プロが教える美味しいアサリのみそ汁の作り方
和食店を5店舗経営してしている和食の料理人が教えるアサリのお味噌汁の作り方です。